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復習の仕方を考える② ~ 大事なのはタイミング ~

忘却曲線

みなさんは,ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線』をご存知ですか?

これは,大学で教職を取ると必ず耳にする知識ですが,ドイツの心理学者へルマン・エビングハウス(Hermann Ebbinghaus, 1850-1909)が,『記憶(記銘・保持・再生)』が時間経過によってどのように変化するのかを忘却曲線というグラフで表したものです。(詳しく知りたい人は,検索をかければ,言及しているサイトがたくさん見つかることでしょう)

のりティー

エビングハウスの実験と結果
実験方法 被験者に,学習経験に影響されにくい『無意味なつづり(『jor, nuk, lad』といった『子音・母音・子音』の無意味な音節)』を記憶(記銘)させて,記憶の保持と忘却のスピード(割合)を測定

実験結果 20分後には42%を,1時間後には56%を,1日後には74%を忘れてしまう。更に1週間後(7日間後)には77%,1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却してしまう。

のりティー

この実験では,ヒントを与えても全く思い出せない『完全忘却』とヒントを与えれば思い出せる『再認可能な忘却』との区別ができていませんが,『人間の記憶内容は,覚えた直後から急速に減少するが,徐々にゆるやかな減少に転じ,一定時間が経過するとそれ以上の忘却はおきなくなる』ことが分かります。
皆さんが学校や塾で習った内容を無意味なものと感じていると,勉強してから数か月後にある定期テストの試験週間に入ったころには・・・。
考えるだけで恐ろしいですね。

だったら,どうしたらよいのか?

忘却曲線

右の図のようになるようにすればよいのです。
放っておけば,激減する記憶も『復習を反復的に繰り返すこと』や,新たに追加されていく学習内容を『既存の知識や経験知識』と関連付けたり,『覚えやすい語呂合わせや身近な出来事』で意味付けたりすることによって,忘却率を低下させることが出来るのです。

当塾では,暗記科目には単語帳を作ることを勧めています。ですが,多くの生徒がこう言います。
「先生,そんなに多くの単語を書く暇なんてない。」と。
これって試験週間に入ってからの行動を考えるからそうなるだけのことなのです。
例えば,英語の授業があったその日のうちに,その日登場した新出単語だけ単語帳に書くことは無理でしょうか?
今日社会で習っただけの年号や一問一答を単語帳に書くことはできませんか?
その作業をすることで74%もの内容を一気に忘れることを防げるのですよ?

大事なのはタイミング。まずその日のうちに習ったことを見直す〔復習する〕時間を作りましょう。そして,せっかく作った単語帳を毎日でも,1日おきでも,3日おきでも決まった周期で使ってみましょう。慣れてくれば,それらの作業,学習は数十分で終えられるようになるはずです。

一日10分の努力でも,1週間で1時間10分,一ヶ月月(30日)で5時間,一年続ければ,2.5日分の量になるのです。

のりティー

ま・さ・に・・・・
駑馬十駕っ!
コツコツ努力することなく成績が上がることはないと知ってください!

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